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2009年1月 7日 (水)

翔ぶが如く(六)

明治維新後の国家新体制の形成過程が描かれているこの長篇は恐ろしく平坦で、心が騒ぐような事件が
何も起こらない。大久保はひたすら陰湿で野に下った西郷はとにかく何もしない。
6巻を読み終え、ようやく熊本で神風連の乱がおこる。

台湾出兵の事後を片付けた大久保利通は再び内政に目を向ける。
廃藩置県施行後、廃刀令に士族の鬱積は頂点に達する。
島津久光は太政官政府にとってうざい人ではあるが、保守回帰派でしかない。兵を起こしてまで
体制をくつがえす、という思想はない。
長州の前原一誠は警視庁の密偵(スパイ)に謀反の意を明かしてしまう。発覚したことを知った前原は
逆に萎縮し政府に恭順の態度をとる。
熊本の神風連は神道を奉る者たちの狂信的な反乱であったが、戦略がまったくなかったため
軍人を暗殺し鎮台を襲撃したまでで鎮台軍の反撃にあいあっさり制圧される。
ただし全国の不平がたまる元士族たちへは決起のきっかけとなる事件であった。
しかし、まだ西郷は動かない。

6巻を終えまだ西南戦争起こらず。西郷隆盛はその思想をあきらかにしないため、魅力に乏しい。
大久保の暗い性格は英雄にはほど遠い。まさに暗い明治を象徴する小説。司馬先生、これから
面白くなるのでしょうか?

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